ワープロから卒業出来ない日本でのPC活用

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海外には無いワープロ文化と日本人気質

 平成生まれ以降の方には【ワープロ専用機】と言ってもピンとこないかもしれないですが、日本語に特化した文書作成専用コンピューターですね。

 役所から家庭にまで普及し、一世風靡した「文豪」「書院」等数々の名器が出回り、こぞって購入され、それまでは活字体で綺麗な書類をと望んだら印刷業者やタイプライター屋さんに依頼しなくてはならなかったものが、一気に一般人の手元に、そして家庭にまで入り込んだ特徴的な文化の変遷時期と言えるかもしれません。

 そしてPC(パーソナルコンピューター)がゲームと共に普及し、PC上でのワープロソフト「一太郎」「松」「Microsoft Word」などの普及と共にこれら【ワープロ専用機】は姿を消していきました。 この変遷を辿ったが故に、

  • ある時は文書作成/年賀状等作成マシン
  • ある時は汎用ゲームマシン
  • ある時はオーディオ/TVの代わり
  • ある時は辞書/図鑑代わり

と多様化したものの、紋切型として提供されている機能をそのまま利用するだけで、日本ではコンピューターがコンピューターとして使われていないというのが現状ではないでしょうか?

 また、このワープロ文化一世風靡時期と几帳面な日本人気質が相まって、罫線で綺麗に枠組みをして、日付も数値も全て文字列として手打ちする習慣が浸透してしまったとも云えるかと思います。 表計算ソフトであるExcelで集計表などを作成しても、一度きりの単なる足し算、引き算をするだけの・・・まるで自在電卓の様な使い方を成されているのが殆どではないでしょうか?

WordかExcelか

 国内でジャストシステム社のワープロソフト【一太郎】全盛期に、とある展示会でお会いした方と花が咲き、その方から質問されたことが有ります。 「もし、ワープロか表計算かいずれか一方のソフトしか使ってはいけないと言われたらどちらを選びますか?」と・・・。

 その時私は「表計算」と答え、その方も笑いながら「ご名答です。 ワープロは生きた情報は扱えません。 理系にしても経理にしても表計算無くしては仕事が出来ません。 従って一太郎の世界はいずれ終わります。」と・・・。今からもう30年近く昔の話ですが。

 だからといって、議事録を表計算ソフトのExcelで作られていた方が居られましたが、これは流石に違うかと。 弊社のITトレーニングの中では、

  • ワープロは死んだデータ、つまり動いてはいけないデータを主に扱う
  • 表計算はリアルタイムに変化するデータを主に扱う

とお教えしております。

 実はMicorosoft社は表計算ソフトのExcelだけは自前開発。 その他のワープロソフトであるWordやプレゼンテーションソフトのPower Pointは他社を買収して手に入れたソフトを核にして自社製品として開発を進めて来たものですので、表面は【Microsoft Office】として統一感を持たせておりますが、内部処理ではかなり違いがあります。 力の入れ具合が違うのか、Excelも随分と進化し、横方向(列方向)256列という制限も外れ、扱える行数も大幅に増えて使い易くなりましたね?(最大行数は理論上であって、本当にそんなにデータと計算式を入れたら動きませんが・・・(笑))

たかが表計算ソフト されど表計算ソフト

 巷で見ていると、簡単な集計表や経理的な表が数多く見受けられ、それ以外の使い方にあまりお目に掛かったことが無いのは少し寂しい気がします。

 実は表計算ソフトであるExcelは、データベース的にも使えますし、他の保管されているExcelファイルの内容からある条件に見合ったものを索引出来る機能なども有ります。 ただこれらを業務として多用する為にはその前にお仕事の整理し、コード化し、フォルダ体系やファイル名等のルール決めなど、インフラ整備をしっかりやった上でないと大変なことになりますが・・・(苦笑)

 その辺は日本人は不得意で、やはり欧米からもっと学ぶ必要が有る様に思います。 私は幸いにして20代、30代の頃に米国の各種規格やドキュメント体系その他をライセンス国産業務に関わる中で会得出来ましたが、論理的思考能力をもっと国内に幅広く広める必要が有ろうかと思います。

 ま、それはさておき、弊社にて支援させて頂いているお客様方で、積極的に弊社のノウハウを活用頂いているところでは・・・

  • 会員管理の諸情報をExcelでデータベース的に管理し、そこからお客様に発送する会費請求書も連携したExcelファイルで生成し、それらの請求/入金状況からデータを吐き出して経理システムへ一括入力している。
  • 行政から委託された予防接種や健診/検診の集計作業を実施しているとある医師会・事務局さんでは、各種集計Excelファイルから、行政への請求書をExcelで出力し、尚且つ行政からの入金後は各医療機関への支払い明細処理や経理システムへの記帳データなども一括でExcelだけで処理している。
  • 暑中見舞いや賀状、お中元やお歳暮などの送付先を全てExcelで管理しており、フラグを立てるだけで宛先一覧が処理され、はがき印刷はWordで文面等を作成し、あて名は先程のExcel管理ファイルを参照して差し込み印刷される。 こうしたお陰で顧客或いは取引先管理まで一元化出来て、受発注から経理、各種文書送付までが適確に処理出来ている。

というような、いままで手作業でやっていたことがかなり自動処理することが出来て、尚且つ情報の一元化、1情報の多用化も図れ、複数の職員さん、或いは入退職が激しい職場でも、業務は統一され、見える化がなされており、引継ぎも楽・・・という副次効果も生まれて大喜びされております。

 またある救急病院では、年間数百万円にも及ぶ未収金が迅速かつ適確に回収出来る様になり、投資対効果は高額な専用システムを導入するよりも高い・・・と喜ばれております。

 全て一から話を聞き、現状を見せて頂いて問題点/課題点を抽出してお仕事全体をシステム化していくので、手間=金額ですから量販店の陳列棚にあるソフトを購入する金額よりは高く付きますが、標準的な形で作られ、使い勝手が悪くて大量の手作業が日々発生することを考えたら・・・、あるいは大手コンサルティング会社の様に実務を知らず、見ず、机上の論理だけで高額なシステム購入を薦められ高額投資をする羽目になることを考えたら、相当安い選択肢だと喜ばれております。

たかがパソコン されどコンピュータ・ネットワーク

 実は世の中分業制がかなり弊害も招いており、

  • コンサルティング会社は理論は長けていても実務やシステムを知らない
  • ソフト会社はプログラムに長けていてもハードやネットワークを知らない
  • ネットワーク屋は通信、配線に長けていても実務を知らない
  • 実際にオフィス・店舗を作る工務店は工事に長けていても、コンピュータやネットワークを知らない

と云うような状態が実態であり、弊社の様に法規から組織体の有り様、Webからソフト、ハード、ネットワークや建築工事まで多岐に亘っての知識を幅広く有している会社は皆無かと思います。

 判りやすい事例を挙げると、皆さまに身近な【不動産屋】の大半は一般住宅専門の不動産屋で、仲間内に永山不動産(所在地:銀座)という会社が有りますが、ビジネス専門の不動産屋は日本全国広しと言えども数%のうちの1社。 知識が無い全国の一般住宅専門不動産屋からのSOSも多いそうです。 でもそんな実態はあまり一般には知られておりません。

 逆に弊社の存在をご存じの方は、何でも弊社に第一報のSOSを為されるので、時折困ることも有りますが・・・(笑)

 いずれにしましても、「今ある状況から一歩前に進む為の力を提供する」のが弊社のモットーですので、より良い方向へお客様ご自身またお仕事の環境が良くなれば、それが弊社にとっても最大の喜びと思っております。