簡便に...お洒落と安全を確保

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都心の賃貸ビル

 郊外では自宅兼診療所が一般的だとは思いますが、嘗て都心でも見られたそうした診療所は皆無に等しく、殆どが賃貸ビルの中に開業...という形になろうかと思います。

 その際に、広さにも依りますが、一般的な地域医療を真面目に考えて居られ先生方ですと、月額60?70万円前後が妥当な所場代の様に見受けられます。 そうなると、現在盛んに都心部では再開発や建て替えが進んでおりますが、坪面積も大きなフロアが増え、高級路線を辿っておりますので、ある程度年数が経過した穴場的なビルを半年から一年掛けて網を張って探す...というのが宜しいかと思います。

 それを見栄を張って...とか、無理に短期間で開業...などという事をすると、意外にランニングコストというのはボディーブローの様に効いてきますから...、しまいにはビル会社/ビルオーナーの為に身体を壊して無理してまでも医療行為を行って家賃を払い続ける...などという羽目に陥ります。 これでは本末転倒かと...。

 場所で一番大切なことは、確かによく見受けられる医療コンサルティング会社が言う様な「場所」というのも有りますが、実はそれ以上に、

  •  ビルオーナーが医療というものに理解があること(協力的な姿勢の有無)
  •  ビルオーナーと良好な関係を保てること
  •  ビルオーナーがそれなりに建物を大切にしていること
  •  そして無理のない賃料で、医療を行う最低限の間取りを取れる広さがあること

の様な気がします。 当然ながら医療法や消防法、福祉のまち条例等、開業にあたっての法規制をクリア出来る必要はありますが...。

一世代前の賃貸ビル

 床が当時主流だった塩ビタイル張りの処が多いですが、この難点は「水」ですね。 要するに、雨の時に濡れた傘などを持ち込まれて床に水が零れると滑り易くなる点です。 特にこれからは高齢化社会ですから、足腰が弱ったお年寄りにとっては「転倒」は命取りになります。

 開業時にクリニックの入り口から中の受付や待合室、廊下などはタイル・カーペット仕上げにすれば、雨の日でも安全確保出来ると同時に、お洒落に、高級感は出せますが、一番のネックはエレベーターホール等の共有部分かと...。

 共有部分については、家賃の対象外ですから、どうするかはビルオーナー次第。 特に厄介なのは、2階で外階段からでも出入り出来る様な場所ですと、大雨の日に濡れた外階段から直接患者様が出入りしますから、どうしてもクリニック入り口前のエレベータホールは水浸しになり滑り易くなります。

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(クリニック扉前・エレベータ前・非常階段口)

院長先生の呟きに応えて...

 院長先生からメールで何とかしたいとの呟きを頂き、早速材料等を調べると共に、問題の場所は共有部分ですから賃貸契約外。 つまり好き勝手にする訳にもいかないですし、契約書の定義外ですから紛争の元にもなりかねません。

 一方では、先生としては来院者が病気を治療しに来ているにも関わらず、新たな怪我をされても困りますから、懸念為されるのは理解します。

 こうした場合、契約や施工等幅広い知識が無い先生が、同じくその専門知識が無いオーナー側と直接交渉すると、誤解が生じたり、小難しい話に発展してしまったりするケースも多々あります。 一旦話がこじれると、その先なかなか簡単には話が進みません。

 弊社は多方面にわたる専門知識と、各方面に精通するブレーンとの協業体制を取っておりますから、先生の呟きをお引取りした上で、必要に応じて彼らにも打診して最善の案を聞き、その上でビル管理会社と調整し、ビルオーナーとの直接交渉先を開示して貰って、ビルオーナーに懇切丁寧に説明すると共に、オーナー側の不安材料も取り除き、尚且つメリットもお話しさせて頂き、快諾を頂きました。

 今の時代は全て縦割り組織ですので、カーペット業者はそこまでしませんから、先生が自ら根回し、調整、承諾を得る羽目になります。 また、工務店が入っても、場合によっては言われた事しかしませんので、トラブルを引き起こしたり、ビルオーナーとの間に禍根を残したりするケースも有ります。

 弊社では常に関係者の「和」と「Win/Win」の関係をベースとしますので、先生も、そしてビルオーナーも喜ぶ様な結果と、その両者が良好な関係を保ち続けられる様なことに配慮して事を進めますから、事も非常にシンプルに終わり、結果、時間もコストも最低限に抑えることが出来ます。

結果

 郊外の量販店で材料を仕入れて部材費を抑えると共に、ドアの下まで差し込む様に敷き詰め、階下の飲食店の強烈なオーガニックの匂いがクリニック内に流れ込むのも抑えることが出来て、オーナー側もワックス掛けする面積も減り、患者様方も足元が確かになり...と、皆様に喜んで頂けて弊社もHappyです。

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 当然ながら、「今」だけでなく、タイルカーペットが汚れた場合に簡便に交換出来る様に、通常の床一面粘着剤塗布という工法では無く、人の通行を加味した部分的専用テープ止めとし、原状回復時にも配慮してあると同時に、工事後翌日にはその内容も含め、多忙でなかなかビルには来れないビルオーナー様に、工事前後の対比写真で判り易く状況をお伝えしたのは言うまでもありません。

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