道具は常に快適に

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道具に対しての意識

 昔から「大工は道具を見れば腕が判る」とも言われました。 どんな仕事でも、整理整頓を心掛けている職場、組織はやはりその姿勢が仕事にも表れるのかもしれません。

 今でも多くの方が判断基準として、お店が綺麗か汚い、装いがだらしないとか汚いなどの外観的なことからその方の仕事っぷりや力量、腕前に対して類推なさるのではないでしょうか。

 でも不思議なもので、パソコン...と言った途端に...、どこのお客様を訪ねても埃だらけですし、ハードディスクの中身は整理整頓されておらずぐちゃぐちゃ...。 趣味の範疇で使われているものであればそれでも良いのでしょうけれど、お仕事でお使いになられているパソコンまでもがその状態のお客様をよくお見受け致します。

 IT業界は各種業界の中でも歴史の浅い、比較的新参者ですから、何事も派手に...そしてキャッチコピーで世の中を騒がせることが得意です。 そうでもしなければ、なかなか認めて貰えませんし、相手にもされない時代が長く続いたせいもあるかもしれません。 一方では米国生まれですので、大量生産/大量消費の考え方に基づいておりますから、コンシューマー(一般人)が大量に買い求め、すぐに使えなくなって次を購入してくれれば、お金にもならない古い機器のサポートからも解放される。 そんな訳で量販店含めてこの業界の口癖は...

  • これは仕様ですからしょうがありません
  • 修理するより買った方が安いですよ

に始まり、簡単にそして安易に使える様にしながらも、セキュリティ等のリスクや車などのメンテナンスの様な日々の手入れについては一切触れません。

 何故なら、早くトラブルが起きて、買い換えて貰った方が儲かるから...という単純な理由です。

 趣味で、家庭でご利用なられている様なパソコンで有れば、買い換えるまでの間数日使えなくてもいいのでしょうけれど、コンピュータ社会、ネット社会になった現代では仕事で使用しているパソコンが止まったら、何も出来ない状態になってしまうリスクも孕んでおります。

目に見えない損失や価値

 パソコンは意外に熱を持ちます。 省電力化したとは言えども、設計の悪いノートパソコンをいつも膝にのせて使っていると低温火傷することもあります。

 そして、その熱を逃がすために空冷方式を採用しているものが大半です。 つまり...周囲の空気をファンで吸い込んで発熱部に当て、放熱して後ろから吐き出します。 内部は様々な配線や部品が有り、複雑な構造をしておりますので、意外に空気中の塵埃が溜まりやすい。

 でも、パソコンの表から見てもそれはなかなか判りませんし、掃除機等で吸い出せるものでも有りません。

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 上の写真は、職場で一年間使われていたパソコンです。

空気取り入れ口

 見てお判りになる様に、空気の取り入れ口(左写真)も埃がまるでフィルターか脱脂綿の様に付着しており、これでは満足な空気が流れないと共に、回っているファンにも負荷が掛かり(空気を吸いたくても吸えない状態ではモーターに負荷が掛かります)寿命を縮めます。

CPU冷却部

 写真中央は、CPUと呼ばれる人間で言えば脳にあたる部分を冷やすヒートシンク(発熱体に密着させて電熱効果により熱を吸い上げ、よ多くの面積が流れる空気に触れて空気中に熱を逃がす(放熱)ことが出来る様にフィン形状になったもの)ですが、表面にも埃が付着し、フィンの間を流れる空気を妨げておりますから、満足に冷えず、処理能力が低下(パソコンの動きが遅くなる)すると同時にCPUと呼ばれるIC(アイシー)の中の半導体も電気部品ですので、当然劣化が早まります。

 処理速度の低下は徐々に起きますから気付きにくいですが、日々のパソコンに向き合う時間の中で何気ない1分の積み重ねは一年で考えると相当の時間に膨れ上がります。 コストの中で考えれば人件費が一番高額ですから、意外と馬鹿にならないですが、目に見えないコストには誰も意識を払わないのが現実です。

電源部

 パソコンはコンセントに繋いで使いますが、内部まで100Vで動いている訳では有りません。 内部電子部品が必要とする±12Vや±5Vに変換して供給するいわば変電所の役割を担っているのが電源ユニットです。 写真右の様に空気取り入れ口が塵埃で塞がれれば、内部は所定の冷却効果が得られないだけでなく、高温になり部品劣化と同時に内部にも相当量の埃が溜まっているとすれば発火の危険性まで孕んでおります。

 日々のお部屋のお掃除やお化粧、身だしなみを整えることも大切ですが、年に一度ぐらいはこのご時世に欠かせないパソコンのお掃除を為さった方が宜しいかと思います。

プロとしてのお掃除

 塵埃は掃除機で吸ったぐらいでは細部まで除去できません。 また量販店で販売されているスプレータイプのクリーナーは、圧縮ガスを使用しておりますので、噴出した途端から缶が冷えると同時に内部の圧が下がりますから、安売りされている様でもちゃんと塵埃除去する為には本数を必要とするので、割高になります。

 弊社ではコンプレッサーを用いるのは当然ですが、確認の為に電源を入れて、起動するまでの挙動に始まり、ファンの回転音やハードディスクの回転音等に異音が無いかなど様々な角度から健康状態をモニタリングします。

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 また人間も生きていれば垢が出るのと同じように、パソコンも様々なシステム上のゴミも溜まり、動作遅延を招く要因となります。

 更に弊社では、単にパソコンの本体内の掃除をするだけでなく、周囲にも目を配り、場合によっては設置場所周辺の清掃、配線整備、キーボード等の汚れ除去まで行います。

 理由は簡単で、弊社のモットーとして「単に道具のパソコン」ではなく、「お客様がパソコンを利用してお仕事を為さる環境全体」を常に意識し、快適な環境でお仕事をして頂くことを支援するのが弊社の役割と考えているからです。

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(周囲環境の清掃前および清掃後)